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DOI:https://doi.org/10.1098/rsos.201214   研究資金 本研究は、(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費(JPMEERF20194007)、(独)日本学術振興会(JSPS)の科研費(19K12310、20H03077)、国立研究開発法人産業技術総合研究所・環境調和型産業技術研究ラボ(E-code)の支援を受けて実施しました。 用語解説 ※1:石灰質の砂 サンゴ礁で形成された島の砂(底質)は、主に石灰質で構成されており、昔生きていたサンゴや有孔虫など炭酸カルシウムの骨格を有する海洋生物に由来する。海洋生物が作る炭酸カルシウム骨格は多孔質で物質の吸着性に優れていることが知られている。リン酸塩は特に石灰質の砂に吸着しやすく蓄積していることが明らかになった。[参照元へ戻る] ※2:稚サンゴ(図1参照) 沖縄本島では、6月~8月の満月の頃にミドリイシ属のサンゴ産卵が行われ、サンゴから放出された卵と精子は海水面付近で受精し、約3日後には遊泳力のあるサンゴ浮遊幼生(サンゴプラヌラ)となる。実験室内ではHym-248神経ペプチドを投与することで、ミドリイシ属のサンゴプラヌラはサンゴ初期ポリプ(稚サンゴ)に変態し、その後、約半日で炭酸カルシウムの骨をつくるための「石灰化」を開始する。自然環境下では稚サンゴは共生藻類を獲得し、親サンゴへと成長するが、本研究ではサンゴ側での石灰化メカニズムに注目するため、共生藻類を獲得させずに実験を行った。[参照元へ戻る] ※3:コユビミドリイシ(学名:Acropora digitifera) 枝状に成長する造礁サンゴ類であるミドリイシ属の一種で、沖縄近海の比較的浅海に広く分布している。本研究では、沖縄県よりサンゴの採捕許可を得て、琉球大学瀬底研究施設内で産卵した個体からサンゴ幼生を得て実験に用いた。[参照元へ戻る] ※4:リン酸塩 代表的な栄養塩の一つであるリン酸塩は、ATPやDNAなどを構成する主要な生体分子で、生命活動にはなくてはならない物質である。サンゴ礁生態系は、非常に限られたリン酸供給(表層海水では通常0.3 µM以下)によって成立しており、過剰なリン酸供給は、藻類などの増加を招きサンゴに悪影響を及ぼすことが知られている。最近、本研究グループによってリン酸塩が稚サンゴの骨格形成を直接的に阻害することが実験的に明らかにされた(Iijima et. al. 2019, Marine Biotechnology 21(2), 291-300.) [参照元へ戻る] お問い合わせお問い合わせフォーム 産総研について アクセス 調達情報 研究成果検索 採用情報 報道・マスコミの方へ メディアライブラリー お問い合わせ English ニュース お知らせ一覧 研究成果一覧 イベント一覧 受賞一覧 研究者の方へ はじめての方へ 研究成果検索 研究情報データベース お問い合わせ 採用情報 ビジネスの方へ はじめての方へ 研究成果検索 事例紹介 協業・提携のご案内 お問い合わせ AIST Solutions 一般の方へ はじめての方へ イベント情報 スペシャルコンテンツ 採用情報 お問い合わせ 記事検索 産総研マガジンとは 公式SNS @AIST_JP 産総研チャンネル 公式SNS @AIST_JP 産総研 チャンネル サイトマップ このサイトについて プライバシーポリシー 個人情報保護の推進 国立研究開発法人産業技術総合研究所 Copyright © National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST) (Japan Corporate Number 7010005005425). All rights reserved.

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