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腸内共生はわれわれ人間を含めほとんどの動物に見られる普遍的な現象であり,食物の分解や不足栄養素の供給,免疫系の恒常性維持において重要な役割を果たしています。多くの場合,腸内細菌群集には種特異性が認められますが,その特異的な腸内細菌群集がどのように形作られ,維持されているのか,未だ不明な点が多いのが現状です。昆虫の腸内共生*1は哺乳類の腸内細菌群集に比べてその種構成がシンプルであり,特異性や維持機構を解明するための実験モデル系として利用されています。 今回研究グループは農作物の難防除害虫として知られるホソヘリカメムシにおいて,幼虫期に複数の細菌が共生した場合にも,細菌同士の競合が起き,最終的には腸内環境に最も適応した1種独占となることを明らかにしました。この研究は,昆虫のシンプルな腸内共生の成立と維持において,細菌の腸内における競争能力が決定的ともいえる重要な役割を果たしていることを初めて明らかにしたものであり,多様な動物における腸内共生の進化機構の理解に示唆を与える大きな成果と言えます。 本研究は日本学術振興会科学研究費助成事業(15H05638,19K15724),特別研究員奨励費(201911493)等の支援を受けて行われました。 なお,この研究成果は,日本時間2019年10月22日(火)午前5時(米国東部標準時間2019年10月21日(月)午後3時)に, Proceedings of the National Academy of Sciences USA誌(米国科学アカデミー紀要)にオンライン掲載される予定です。 背景 腸内共生はわれわれ人間を含めほとんどの動物に見られる普遍的な現象であり,食物の分解や不足栄養素の供給,免疫系の恒常性維持において重要な役割を果たしています。多くの場合,腸内細菌群集には種特異性が認められますが,その特異的な腸内細菌群集がどのように形作られ,また維持されているのか,多くの場合明らかとなっていません。昆虫の腸内共生は哺乳類の腸内細菌群集に比べてその種構成がシンプルであり,特異性や維持機構を解明するための実験操作が簡便です。 これまで研究グループは,わずか1種類の共生細菌からなるシンプルな腸内共生を有するホソヘリカメムシを研究対象として,腸内細菌が宿主昆虫の生存や成長に重要なばかりでなく,その殺虫剤抵抗性にも大きく寄与するなど,その機能を明らかにしてきました。今回はそのシンプルなカメムシの腸内共生*2がどのように成立し維持されているのか,その原理の解明を行うべく研究を行いました。 研究手法 ダイズの害虫として知られるホソヘリカメムシは腸に発達する袋状組織(盲嚢[もうのう])の中にバークホルデリア属(Burkholderia)の共生細菌を保持しています(図1)。ホソヘリカメムシに共生するバークホルデリア*3は総称して SBE バークホルデリア(Stinkbug-associated Beneficial and Environmental group Burkholderia)と呼ばれています。卵から生まれたばかりのホソヘリカメムシは無菌ですが,成長の過程で周囲の土壌中に生息しているSBEバークホルデリアを取り込み,腸内に共生させます。研究グループのこれまでの調査から,ダイズ畑などの自然環境下でホソヘリカメムシを調査した場合,全ての個体がSBEバークホルデリアのみをその腸内に保持していることがわかっています。 バークホルデリア属は130種以上からなる大きな細菌グループで,カメムシに共生するSBEグループに加え,植物に共生するPBEグループ,ヒト病原性種を含むBCC&Pグループがあります(図2)。今回研究グループは,ホソヘリカメムシとバークホルデリアの特異性がどのように決まっているのかを明らかにするため,これら多様なバークホルデリアと,バークホルデリア属と近縁なパンドラエア属(Pandoraea)の細菌を,無菌のホソヘリカメムシ幼虫に経口接種し,それら細菌の腸内定着率,腸管の形態形成,宿主カメムシの生存や成長への影響を調査しました。 図1 ホソヘリカメムシの腸内共生器官 ホソヘリカメムシの消化管の後部には袋状の組織(盲嚢)が多数発達しており,その中にバークホルデリアが共生している。右図は盲嚢が発達した共生部位の断面図であり,▲1つ1つが各盲嚢を示す。 図2 バークホルデリア属細菌とその近縁種の系統関係 21遺伝子座6,399アミノ酸配列に基づくバークホルデリア属細菌の系統樹。バークホルデリア属にはカメムシ共生性のSBEバークホルデリア,植物共生性のPBEバークホルデリア,ヒト病原性のBCC&Pバークホルデリアなどが含まれる。外群は土壌細菌として知られるパンドラエア属(Pandoraea)。 研究成果 ダイズ畑などの自然環境下ではSBEバークホルデリアのみがホソヘリカメムシ腸内に共生していますが,人為的にさまざまな細菌を与えたところ,驚くべきことに植物共生性のPBEバークホルデリアやパンドラエア属細菌がホソヘリカメムシの腸内に保持されることが明らかとなりました。そればかりか,それらの細菌は本来の共生細菌(SBEバークホルデリア)と同様にホソヘリカメムシの生存や成長に大きく寄与することが明らかとなりました。これらの結果は,本来カメムシの共生細菌ではない植物共生性の細菌なども,人為的に接種するとカメムシに共生できることを示しています。 それではなぜ自然環境下では特異的なSBEバークホルデリアしかホソヘリカメムシの腸内に見られないのでしょうか?この謎を解明するために,SBEバークホルデリアとその他の細菌(PBEバークホルデリアとパンドラエア)を同時にホソヘリカメムシに与えて継時的観察を行いました。その結果,与えた直後は同じ割合で感染していた細菌たちが,徐々に腸内で競合し,数日経つとSBEバークホルデリアだけになってしまうことが明らかとなりました(図3)。これらの結果から,ホソヘリカメムシにおけるシンプルな腸内共生は,腸内における細菌同士の競合により形作られ,維持されていると結論付けられました(図4)。 図3 ホソヘリカメムシ腸内における細菌間の競合の経時的観察 SBEバークホルデリア(赤色)とパンドラエア(緑色)を同時にホソヘリカメムシに経口接種した場合の,腸内における感染動態の経時的観察結果。写真はカメムシの消化管で,時間が経つにつれてSBEバークホルデリア(赤色)が優勢になっていくのがわかる。両者が混ざって感染している箇所は黄色〜緑色に見える。図中のサイズバーは0.2 mm。 図4 昆虫腸内における細菌間競合の模式図 ホソヘリカメムシ腸内にはさまざまな細菌が共生可能だが,腸内において細菌間競合が起き,競争排除によりSBEバークホルデリアのみが優勢となる。 今後への期待 害虫制御の観点から昆虫の腸内細菌は世界的にも注目されています。これら害虫の腸内細菌(SBEバークホルデリア)がどのような分子機構で高い腸内競合力を持つのか,現在その競合力に関わる遺伝子の特定を進めています。今後は,共生細菌の腸内競合力をターゲットとした防除法の開発のほか,腸内競合力の強い昆虫病原性細菌を選抜,育種するなど害虫防除への活用も考えられます。 論文情報 論文名 Host–symbiont specificity determined by microbe–microbe competition in an insect gut (昆虫腸内における共生特異性は微生物間の競合で決まる) 著者名 伊藤英臣*1,Jang Seonghan*2, 竹下和貴4, 大林 翼5, 大西なおみ6, 孟 憲英1, 三谷恭雄1, 菊池義智1,3 (*共同筆頭著者,1産業技術総合研究所,2 北海道大学大学院農学院,3北海道大学大学院農学研究院,4秋田県立大学生物資源科学部,5フランス国立科学研究センター,6北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター) 雑誌名 Proceedings of the National Academy of Sciences USA(米国科学アカデミー紀要) DOI 10.1073/pnas.1912397116 公表日 日本時間2019年10月22日(火)午前5時(米国東部標準時間2019年10月21日(月)午後3時)(オンライン公開) 用語解説 *1 昆虫の腸内共生 多くの動物と同様に昆虫にも腸内細菌が見られます。シロアリのような木材食性の昆虫は数100種の細菌からなる複雑な腸内細菌群集を持つが,多くの昆虫は数種〜数10種の細菌が優先するシンプルな腸内共生を持っています。このことから,ショウジョウバエやセイヨウミツバチなどの昆虫が腸内共生の進化や維持メカニズムを理解するための実験モデルとして利用されています。[参照元へ戻る] *2カメムシの腸内共生 稲やダイズの重要害虫として知られるカメムシ類は,その消化管に盲嚢(もうのう)と呼ばれる袋状の組織を多数発達させており,その中に1種類の共生細菌を保持しています。これら腸内細菌はカメムシの生存・成長・繁殖に重要な役割を果たしており,抗生物質などで除去してしまうとカメムシは成長できなくなり,死んでしまいます。腸内細菌の種類はカメムシの種によって多様で,ヘリカメムシ科やナガカメムシ科のカメムシはバークホルデリアを共生させています。[参照元へ戻る] *3 バークホルデリア プロテオバクテリア門に属するグラム陰性細菌の一種。土壌に普遍的にみられる細菌グループであり,カメムシの腸内に共生する種(SBE: Stinkbug-associated Beneficial and Environmental group)に加え,人や家畜に病原性のある種(BCC&P: B. cepacia Complex and B. pseudomallei group)や,植物の根に共生してその成長を促進する種(PBE: Plant-associated Beneficial and Environmental group)など,多様な種類が知られています。全体で130種以上を含み,近年分類の再検討が進められています。[参照元へ戻る] お問い合わせお問い合わせフォーム 産総研について アクセス 調達情報 研究成果検索 採用情報 報道・マスコミの方へ メディアライブラリー お問い合わせ English ニュース お知らせ一覧 研究成果一覧 イベント一覧 受賞一覧 研究者の方へ はじめての方へ 研究成果検索 研究情報データベース お問い合わせ 採用情報 ビジネスの方へ はじめての方へ 研究成果検索 事例紹介 協業・提携のご案内 お問い合わせ AIST Solutions 一般の方へ はじめての方へ イベント情報 スペシャルコンテンツ 採用情報 お問い合わせ 記事検索 産総研マガジンとは 公式SNS @AIST_JP 産総研チャンネル 公式SNS @AIST_JP 産総研 チャンネル サイトマップ このサイトについて プライバシーポリシー 個人情報保護の推進 国立研究開発法人産業技術総合研究所 Copyright © National Institute of Advanced Industrial 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